入学式
学校長式辞
入学式式辞
今年は、冬から春にかけて寒さ暖かさが大きく揺れ動き、不安定な春という季節の一面が大きくクローズアップされました。
加えて週末の春の嵐があり、桜のない入学式になるのかと心配しましたが、春の華やかさの余韻が十分残っている中で、
今日の晴れの日となりました。
本日ここに、三木学園白陵中学校・白陵高等学校は、第51回入学式を迎え、皆様と喜びをともにすることになりました。
ご出席を賜りました野添育友会長様、保護者の皆儀には心よりお礼を申し上げます。
先ほど入学を許可しました中学1年生200名、高校1年生185名の皆さん、入学おめでとう。
とりわけこの1・2月の試験に合格して入学してきた人にとりましては、新しく自分を成長させていく場を自ら選び、
その所を得たということで、喜びはひとしお深いものがあるかと思います。
私たちは、皆さんが今日の喜びを持続的な、強い決意に変えて、新しい生活を意欲的に送っていってくれることを期待しています。
そして、ご列席の保護者の皆様にも、改めてご子弟のご入学についてお祝いを申し上げ、
今後私どもとともに、手を携えてその成長を支援していきたいと念じております。
さて、これからの6年間あるいは3年間、私どもは、各教科の授業は申すまでもなく、学校行事やクラブ活動等、
本校での生活のすべてがご子弟の成長に資するものとなり、最終的に生徒、
保護者の皆様に本校を選んでよかったと思っていただけるよう、全力で教育に当たるつもりです。
その出発の時にあたり、私の思いの一端を申し述べたいと思います。
本校白陵中・高等学校は、昨年の11月、創立50周年の記念式典を挙行いたしました。
歴史という点では、兵庫県にははるかに長い歴史を有する学校が多く、本校はその点ではいわゆる「若い」学校です。
しかし、どの私学も独自の校風を持っているように、本校も若いけれども一つのハツキリしたポリシーを堅持して教育を行ってきました。
昭和38年に本校を創設した三木省吾学園長は、「生徒は本来勉強すべきものである。生徒は厳しく鍛えなければならない」
という信念のもと、本校をつくりあげてきたのです。
大変残念なことに、創設から22年目、52歳で急逝されました。
私どもは、三木学園長のこのご遺志を継いでいかなければならないと考えています。
かた苦しいことを申すとお考えかも知れませんが、これは本校の第一の存在理由なのです。
そういう中で、ある教授・批評家が、芸術というものについて次のように考えているのを知りました。
芸術家というものは、画家であれ音楽家であれ、いわゆる自然の中に存在する法則の最も本質的なところを取り出して、
これが世界の「秩序」だと見せてくれるのだそうです。
自然のコピーではない、新しい「秩序」をつくりだして、それを感じ取る力が弱まっている私たちに示していると。
そして、それは感性や感覚だけで作れるものではなくて、もっともっと深い思索に基づくと言います。
ピカソなどにも触れながら、その教授は現代アートで一見落書きのような絵を書いている画家の言葉を紹介しています。
すなわち、「皆さんは私が適当に線を引いていると思うかもしれないが、自分は考えずに引いた線は一本もない」と。
自由な思い、自然な発想の象徴と思われる芸術作品の世界が「秩序」という言葉で代表され、
そしてその秩序は「美」というものと表裏一体です。
としたなら、学校というものの有り様は、それ以上に秩序あるところ、思いのこもったところでなければなりません。
本校では、それは各生徒がより高いところ、今までの自分とは違うところを目指して弛まず努力し、積み上げていくことです。
努力をしなくても人間はいずれ変わっていきますが、その方向性が問題です。
私たちは、当然それは人間としてあるべき姿になるための変化・成長でありたいと思っています。
しかし、同時に教育と芸術との違いも明らかにあり、学校は秩序に加えて、お互いの間の暖かさ・思いやりが不可欠です。
厳しく同時に温かくです。本校の生徒の表情の豊かさ、明るさはつとに指摘されていますが、それはこの二つに因るのです。
ただ、中学生活、高校生活にはいろいろなことがあります。
さきほど、春という季節の不安定さを述べましたが、皆さんの六年間又は三年間は、まさしくその春の季節に相当します。
いろいろな面で、今の時点では想像もつかないことがあり得ます。
そういう状況になった時、それを克服する最善の方法は、先生に相談をすることであり、友だちと話をすることです。
他の人と話すことがその状況を変えていってくれます。
今回試験を受けて入学してきた人に対しては、招集日に、指定された本を読んでの感想文を課しました。
それを読みますと、級友から嫌われないように、「本音は言わず、その場の全体の雰囲気に合ったことしか話さないようにした」
とか、「目立たないようにしようと心掛けた」と書いている人が大勢おりました。
そういう気を使うこともあるかとは思いますが、皆さんが成長していくというのは、自分の考えをよく検討し、
それを率直に相手に話し、相手に分かってもらい、それによって自信を持つようになっていくことなのです。
私たちは常に、今まで経験したことのない新しい中で生きています。それは若い皆さんだけではありません。
私もこの年齢は初めてです。いくばくかの不安があるのは同じです。
しかし、そういう中で、話をし、行動に移し、さらにそれらを深めて新しいやり方を見つけていくのが生きていくということです。
今までの話は、本校の厳しさばかりを強調したように受け取ったかも知れませんが、本校の生活には楽しいことが沢山あります。
学校行事もクラブ活動も友達との付き合いや遊びも、皆さんをわくわくさせるものです。
ですから逆に、気持ちが少し緩んでしまうこともでてきます。
そして、それを元に戻してくれるのが、基本的な生活のリズム、生活の規則正しさであることは間違いありません。
これから本校を卒業するまでの3ないし6年間はもちろん、次の学年に上がる1年間でも結構長い期間です。
その間皆さんは、信じられないほどの成長の早さを見せてくれるのです。
その今日の新しい門出、改めて54期の中学1年生、51期の高校1年生が力強く成長していきますことを祈念して、
式辞といたします。
平成25年4月9日
学校法人三木学園白陵中学校・白陵高等学校 校長 斎藤 興哉
入学式の一日
第51回入学式の日です。
2013.04.09
初々しい新入生達。
白陵高等学校、入学許可宣言。一人一人、呼名されたあと、校長が許可を宣言します。
白陵中学校、入学許可宣言。
学校長式辞。
新入生代表による宣誓。
校長から学年団の紹介がありました。
記念棟から退場し、記念撮影に向かいます。
これが理想的記念撮影の形です。
そうなるまでが大変です。写真屋さんから指示が飛びます。
「ほら、こっち向いて」
やっと、落ち着きました。
正式に記念撮影。
こちらも理想形。
撮影が終わりました。
最初のHRのため、校舎に向かいます。
新高1生の最初のHRです。
新中1生の最初のHRです。
新中1生は教科書の多さにびっくり。
白陵寮の入寮式
白陵寮の入寮式が行われました。
2013.04.09
白陵寮の食堂で、入寮式が行われます。
新入寮生が並びました。
寮の代表がご挨拶しました。
在寮生と新入寮生、寮監の先生方、保護者が揃います。
全員で昼食を頂きます。