卒業式

卒業式全景

2021.02.11


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学校長式辞

2020.02.11

卒業式式辞

 寒い冬でした。今年は季節の分かれ目(節分)が2月2日でした。その理由を考える気が起こらないほどの寒い日がその後も続きました。 しかし、ここにきて春のパワーを確かに感じることができるようになった今日この頃です。 この良き日に、白陵高等学校を卒業される189名の皆さん、誠におめでとうございます。 育友会長、同窓会長、後援会長、ご家族、教職員とともに、皆さんのご卒業を心からお祝い申し上げます。 あわせて、ご家族および関係者の皆様よりいただいた数々の厚いご支援に対して、心より御礼申し上げます。

 白陵高校での日々がいま幕を閉じようとしています。 皆さんにとってどのような3年間だったのでしょう。高校1年の6月から9月にかけては雨の日が多く、 警報発令などによる臨時休校は7回を数えました。運動会当日も、雨が今にも降りだしそうな空模様でした。 「玉入れ」、「挑戦」などを割愛し、スムーズな進行で、最後まで行うことができました。 あの日の雨雲は、白陵周辺は通過しても、なぜか我々の上だけは常に避け続けてくれました。 11月の関西フィルハーモニーによる演奏会は感動的でした。 そのため、岡野先生から流れ出た涙は、その後、彼に水分補給を余儀なくさせるのに十分な量であったという噂です。 高校2年は何といってもロンドン修学旅行。それまでの3年、テロへの恐怖から断念していましたが、状況が整って決行できたのでした。 ピカデリーサーカスの雑踏も、今のコロナ禍では考えられない光景でしょう。夢のような僥倖でした。 運動会は大変な晴天に恵まれ、午後からは猛烈な暑さとなりましたが、最後まで歓声に包まれました。 文化祭も生徒会の懸命の準備・運営で大成功。11月は大前光市氏と江口貴博氏による講演会に勇気づけられました。 1月4日にはコロナ感染国内第1号が出て、1月15日に例のクルーズ船が来航したのでした。 2月の柔道大会、団体戦では、男女とも高1との大接戦を制しての優勝。先輩としての威厳を見せました。 それ以降、次第に暗雲が漂い始め、高3になってからの4月と5月はとうとう休校になりました。 それでも6月からは学校が再開し、遅れを取り戻していきました。 初めての共通テストの緊張も柔道大会での緊張に比べたら、たいしたことはなかったとか。 学年の先生に、この3年間どうでしたかと聞くと、「個性豊かな生徒ばかりで、楽しかった」と。 先生たちも、皆さんとともに成長しました。 そして今、例年とは少し違う形にはなりましたが、卒業式が挙行でき、予定通りの日程で白陵の門を出ていくことになりました。

 皆さんの中には、少しもたもた、いや、場合によっては大いにもたもたする人もいるでしょうが、 いずれ次の学びの門に入っていくでしょう。その門にたたずむ門番さんが尋ねます。 「前の学校はどうでしたか」と。あなたは「充実していて、楽しかった」と答えます。 そのようなあなたなら、次の学びの門を出ていくときも、そこに佇む門番の、「ここはどうでしたか」という問いに、 肯定的に答える確率が高いのだと思います。一方、「つまらない学校でした」と答える人もいるでしょう。 その人は次の門を出ていくときも、そのように答えるような気がします。 なぜなら、いかなる満足も、それが色褪せたとき、苦痛に感じるというのは心の自然な在り方です。 しかも、その学校がどうであるかより、普段から物事をどのように見るかということが、その人を左右する、 より本質的で、そうは変わらない性質だからです。しかし、どのような結果にも必ずその原因があります。 どの道を選択するかはその人の自由であり、選択したのは自分でした。 従って、つまらないと言いながらもその道を歩み続けていたとすれば、それは、選択した自分がつまらないということになります。 心というものをむしろ一つの構造として捉え、何事でも見方を変えれば全く違ったものになるということを知りましょう。 そして誰しも、どの道を選ぶかは自由です。その意味で人間は平等です。

 さて、皆さんがこれから出ていく社会は、過去に例のないほどの混迷の中にあり、 100年に一度とも言える変動の時にあります。しかし恐れることはありません。 なぜなら皆さんは、この3年間を通して、世の中の有様をありのままに見る力を獲得する方向には進んできていると思うからです。 その力とは知恵のことです。知識ではありません。知識を超えた直観と行動力です。 もちろん知識は判断のためには重要な要素であり、それを得るための努力は必要です。 その努力をむしろ楽しみ、多面的に知識を得て初めて、間違ったものが結構多いことに気付きます。 それは、与えられる情報というものが、もともと間違っていることが多いからです。 そしてついには、知識や情報のガラクタに邪魔されて身動できなくなってしまうかもしれません。 そのときは、虚空に向かって問いかけることです。それが知恵への入り口となります。 知識は過去のものです。知識をいったん捨てたとき、直感が働きます。 その直感に従って、まずは小さなことからでも心を込めてやってみることです。 失敗もありますが、そのぶん、正しい直感が働くようになります。 このような知恵を持った人なら、どんな場所に行っても、一隅を照らす人になるのではないでしょうか。

 皆さんは白陵高等学校第56期の卒業生となります。 卒業生数は皆さんを含めると、9701名になります。 これまでの卒業生たちは、それぞれのスタイルで一隅を照らし、各所を暖かいものにしてくれています。 皆さんが、どんなところにおいてもその場を楽しめる人になってくれることを願っています。 明るい未来に向けての旅立ちの時です。幸多き人生であることを祈ります。

 本日は白陵卒業、おめでとう。

令和3年2月11日

                学校法人三木学園 白陵高等学校 校長 宮﨑 陽太郎

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答辞

2021.02.11

卒業生代表答辞

 立春を少し過ぎて、厳しい冬の寒さの終わりと春の暖かさの訪れを感じる季節になりました。

 昨今、コロナウイルスの流行により自粛が叫ばれる中、人数に制限をかけ感染防止に配慮しつつ、 私たちのためにこのような厳かで盛大な式を行って下さったことを、卒業生を代表し、心よりお礼申し上げます。。

 宮崎陽太郎校長先生、来賓の方々や在校生からの力強い数々のお言葉を頂き、身の引き締まる思いです。。

 今振り返れば白陵高校での三年間は瞬く間に過ぎていきました。 私はこの白陵高校で、非常に実りの多い日々を過ごしたと実感しています。 先生方のご指導を受け、友人と多くの時間を共有した日々は、かけがえのない財産です。 そして、いざ卒業となった今、将来への希望や期待を抱くと共に、一抹の寂しさも感じています。。

 私は白陵でたくさんの学びを得ました。そのなかでも特に印象深いのは学習に対してあるべき姿勢です。 知識はただ蓄えるだけでは不十分であり、自らの持てる様々な分野の知識を統合し、時に他者と意見を交わすことでより良いアイデアを生み出すことができる。 そのことに気づけたのは先生方の授業を通してです。それぞれが個性的で、なおかつ主体的な学びを促してくれる授業は今後の生き方の指針にもなりました。。

 また、他の行事での体験も思い起こされます。特に、ロンドンでの修学旅行ではウィンザー城やウェストミンスター寺院などの建造物を訪れ異文化に触れる事で、 それまでの自らの生きてきた世界の狭さを痛感しました。また現地の人々との会話では外国語でのコミュニケーションの難しさを身に沁みて理解することになりました。 それでも何とか意思の疎通ができた時の安堵や喜び、高揚の入り混じった感情は他では得られない貴重なものであったと思います。。

 56期の仲間達と過ごした時間もいい思い出です。懸命に部活動に打ち込み続ける者、学校外でも活躍を収める程学業に秀でた者、 そして困っている人に手を差し伸べることのできる者。様々な人との出会いがこの56期の中にあり、人間として私を大きくさせてくれました。 運動会や文化祭などに団結して取り組んだ思い出から普段の友達との何気ない会話まで、その一瞬一瞬の記憶が私の高校生活を彩る大切なものでした。。

 さて、私たち卒業生の内多くの者が二週間後には大学受験という難関に挑戦します。 そこでは誰の助けも借りることはできず、自分一人の力のみで結果を残さなければなりません。 しかしこれまでの道のりは多くの人から支えられていたはずです。不安や焦燥感に駆られ、自問自答を繰り返す日々にも、 近くで静かに支えてくれた人たちがいました。そのことを思い出せば決して自分は一人などではないと感じるはずです。自信を持って戦うことができます。。

 現在日本はコロナウイルスにより未曾有の危機にあります。誰も経験したことのない状況であるため、これからも私たちはより責任感を伴った、 柔軟な行動で変化に対応することが求められていくでしょう。しかしその様な時、この白陵で学んだことは、私たちの考えの基礎となり、 正しく導いてくれるものと確信しています。。

 最後になりましたが、私たちに勉強、またそれ以上のことを教えてくださった先生方、 私たちの学校生活を支えてくださった職員の皆さん、そして様々な面において支えてくれた家族にも心から感謝しています。 皆様の支えによって、今日という日を迎えることができました。。

 白陵高等学校の今後の益々のご発展と在校生の方々の活躍を祈念して、答辞とさせていただきます。

令和3年2月11日

                      第56期卒業生代表 橋爪 佑汰

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送辞

2021.02.11

在校生代表送辞

 立春とは名ばかりの、数年ぶりの厳しい寒さが続いていますが、それでも草木はようやく冬の眠りから覚め、生命の息吹を感じられる季節となりました。 このような良き日に、卒業生の皆様が晴れて卒業の日を迎えられましたことを心からお祝い申し上げます。

 今、六年間の思い出が走馬灯のように思い浮かべられることでしょう。 私たちも、先輩方とお会いしたのがついこの間のように思われ、先輩とのお別れをさみしく思います。 私たちが白陵に入学してからの五年間、いつもそばには先輩方がいらっしゃいました。 学校行事では率先してリーダーシップをとり、私たちに素晴らしい団結力を見せてくださいました。 私たちは、行事のたびに、先輩方の存在の大きさを知りました。特に昨年度の、先輩方が中心となって行われた文化祭では、 新しい企画が取り入れられ、参加者全員が楽しめる、思い出深いものになりました。

 今年度は、未曽有の一年となりました。新型コロナウイルスの感染拡大で、学校の授業が三か月ストップしました。 不安に包まれたまま過ごした日々は、忘れることができません。先輩方にとって最後の白陵祭が中止となりました。 そして、卒業式の在校生全員参加もかないませんでした。この一年、生活環境の変化で戸惑うことが多かったと思います。 それでも先輩方は日々を堅実に過ごされていました。私たちは、先輩方の、毎日遅くまで学校に残って一生懸命勉強されている姿、 何事にも真摯に向き合い、努力される姿を、尊敬し忘れません。

 卒業を迎えられて、先輩方は新たなステージに進んでいかれます。先の見えない日々が続くかもしれませんが、 先輩方がこの六年間、白陵で過ごされた日々を力にして、未来を切り拓いていってください。まだまだ未熟な後輩ではありますが、 先輩方が受け継いできた白陵の伝統を、絶やすことなく、さらに発展させてまいります。

 最後に、先輩方のご健康とますますのご発展をお祈り申し上げまして、在校生代表の送辞とさせていただきます。

令和3年2月11日

                   在校生代表 永野 光琉

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卒業式の一日

第56回高等学校卒業式の日です。

2021.02.11



卒業証書授与


表彰状授与 努力賞



皆勤賞


功労賞


校長式辞


来賓祝辞


在校生総代送辞


卒業生代表答辞


卒業生記念品目録贈呈


校歌斉唱


卒業式終了

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