卒業式

卒業式全景

2022.03.19


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学校長式辞

 寒い日もありましたが、昨日の雨を吸って、早咲きの桜は今にもほころびそうです。この良き日に、白陵中学校を卒業される195名の皆さん、 誠におめでとうございます。教職員一同とともにこれまでの皆さんの努力と研鑽を、心から讃えたいと思います。 また、これまでの長きにわたってみなさんの勉学を支えてこられたご家族の方々に対して、ここに深く敬意を表します。

 3年前の4月6日、午後からの入学式は、これぞ入学式という満開の桜と晴天の下で行われました。5月末にはオリエンテーションと称して3日間、 カッター訓練、座禅、サイクリングなど。風呂の入り方・挨拶などに未熟さはあるが、原爆資料館の見学では例年以上の熱心な態度だったと聞きました。 6月に入ると2日に分けての球技大会。その様子を、そのあとたびたび出現したイノシシ達もきっと観戦していたでしょう。 9月になると運動会。晴れたのは良かったけれど「暑さ指数」は35度。引き続き、暑さが冷めやらぬうちでの文化祭。 学年全体で声を合わせたときの快感を覚えていますか。11月には大前光市氏の『できないと思う心が障害』では「義足に触ってみたい人」の声に、 いち早く群がったのは皆さんでした。江口貴博氏の『救える命があればどこへでも』、その激しい情熱には揺り動かされました。 12月10日には中学1年がインフルエンザに揺り動かされたのか、30名ほどの欠席。コロナではなくインフルエンザ?懐かしい病名です。 そのひと月後から、「コロナ禍」がスタートしますが、まだ大丈夫。3月には、校外学習と称し、姫路城と歴史博物館へ。 文学館にまで足を延ばした人もいました。おっとその前の、2月には烏骨鶏2匹が被害に遭いました。アライグマでしょうか、狐でしょうか。 その弔い合戦と言えば、柔道大会しかありません。応援にも力が入りました。そしてこれが、学校行事がまともに行えた最後だったでしょうか。 3月に入ってからは臨時休校が続き、4月になって緊急事態宣言が出て、皆さんの中学2年としての、あるはずの生き生きとした学校生活は閉ざされてしまいました。 すぐに解除になるだろうという希望も打ち砕かれ、みんながとまともに顔を合わせたのは6月に入ってのことでした。 たまに臨時休校になるとなんだか得した気にもなりますが、これだけ続くと学校で顔を合わせるありがたさが分かりました。

 9時からの50分授業、せわしない授業になりましたが、遅れを取り戻していかなければなりません。夏は8月8日まで特別授業を行いました。 マスクが息苦しくなるほどの暑さが思い出されます。8月は9日からの23日間のうち、実に22日間、「暑さ指数」が「危険レベル」まで達したのです。 運動会が中止になったのは、8月に入ってからの感染者の急増プラスこの暑さによります。コロナ禍での中学2年もあっという間に秋を迎えました。 この閉塞した気持ちを解き放ってくれないか!このとき現れたのが玉城ちはる氏。『命の参観日』では、 「ありがとう、ごめんなさい、だーいすき」という魔法の言葉で人と人は簡単につながることを知りました。 これは、その前に行った車椅子やアイマスクでの『キャップハンディ体験』ともつながっていたのではないでしょうか。

 中学3年になると球技大会も行え、東京オリンピックも8月8日には無事に終わりました。続く夏の甲子園大会になると、ほぼ毎日雨でした。 しかし、1日延期した後の開会式では、高校3年生の大島さんが素晴らしい司会を見せてくれ、なんだか晴れやかな気持ちになりました。 運動会は残念ながら中止でしたが、文化祭は生徒だけのものとして一日、そして何より修学旅行。少し寒い時期となりましたが、 仲間と寝泊まりするだけで温かい気持ちになったのではないでしょうか。ダンスのビデオでは私も誘ってもらいました。 皆さんの模範のビデオを見ながら家で練習しました。「danceでgo」どころか、「タンスにゴン」でした。 国立歴史民俗博物館長の西谷氏による「豚便所」の話は強烈でしたね。また、何回かのキャリア講演会も、先輩たちから皆さんへの愛のある贈り物でした。

 このように来し方を辿る時、皆さんはどのように思うのか、気になるところです。 夢と希望を抱いて次のステップへという気持ちにもしかしたらなれないかもしれません。 コロナ禍と休校とマスク、はては戦争まで。あるいは隣にいる人が気に食わないということもあったかもしれません。 そのような一つ一つが良い方向になるように希望を抱いても、良くなる時は良くなるし、悪くなる時は向こうから勝手に悪くなってきます。 それは自分ではどうすることもでません。

では希望はないのか。それは違っていて希望はあります。希望とは外が変わることにではなく、自分が変わることにあるからです。 そしてそのことを実際に体験してきたのがこの3年間であったはずです。思い出してください。試験で失敗したこともあるでしょう。 しかし、間違えた問題でも、自分ではよく理解できているという実感があれば、その感触は何事にも代えがたいものだったはずです。 苦手な科目も、そう思い込む自分の仕業であったり、勝手にできないと思っていたがやってみると違ったりという経験があったと思います。 家族や周りの仲間、そして学年の先生たちはそのたくさんのことの目撃者です。皆さん自身が変わっていったのです。 それは自分が広がる旅でした。視点が増え、視野が広がり、知識が広がり、考え方に幅ができました。

 このように捉えると、これから先のこともすこし見えてきますね。そうです。まだまだ旅の途中、否、始まったばかりだということです。 もっと広い視野でものを見ることができるはずです。視野が広がればより楽しいことが見えてきます。 次のステップへ大いに希望をもって進んでください。白陵中学校の卒業生数は、中学第57期生である皆さんを含めると、7058名になりました。

 卒業おめでとう。

令和4年3月19日
                 学校法人三木学園 白陵中学校 校長  宮﨑 陽太郎

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卒業式

第57回中学校卒業式です。

2022.03.19


卒業証書授与。全員,呼名。


代表に授与。


優等賞,努力賞。


皆勤賞, 功労賞。


感謝状。


学校長式辞。


校歌斉唱(CDのみ)

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